電話通報
1-1. アラート発生から電話通報までの流れ
アラート発生から電話通報までの流れは以下の通りです。
- アラート発生~パターンマッチ AMCがアラート受信後にパターン優先順に従いパターンマッチを行います。 パターンにマッチした場合は、パターン管理の通報設定に従って通報処理を開始します。
- 通報日時の決定 パターン管理の エスカレーション設定 に従って通報日時を決定します。 通報日時はプロジェクト管理の 営業時間設定 が考慮された上で「即時」または「時間指定」が決定します。
- 通報先の決定 通報日時決定後に通報先の判定が行われます。 通報先は通報グループ管理の 勤務曜日/休日設定 に従って勤務時間内/勤務時間外を決定します。 通報グループに 日別シフト設定 が設定されている場合は、日別シフト設定に従って通報先を決定します。
- 電話通報の実施 3で決定した通報先に対して電話通報を実施します。
1-2. 電話通報の順番
電話通報の定義は通報グループで設定します。通報グループでは、勤務時間や要員などのシフト設定、音声案内の内容、リトライ回数、タイムアウトなどを設定できます。通報グループを組み合わせて使用するには、連結通報グループを定義します。連結通報グループ内の各通報グループは、指定した優先順に従って順次電話通報が実行されます。パターンの電話通報先には、通報グループと連結通報グループのいずれも設定できます。パターンに指定した連結通報グループ、通報グループは、並列で通報処理が実行され、それぞれで対応確認が行われます。
通報グループでは、要員と電話番号に優先順をつけて通報の順番を指定します。電話通報を受けた要員は、対応可否をプッシュ操作で入力します。対応可能と回答した場合、後続の電話番号にはかからず通報処理は終了します。担当者ではない、対応不可と回答した場合、電話通報処理は後続の電話番号に遷移して、その後のリトライにおいて当該要員に対する通報はスキップされます。通報グループで対応可否の確認を無効に設定している場合、電話に応答したら対応可能と扱われ、後続の電話番号にはかからず通報処理は終了します。応答は個々のアラートに対してのみ有効で、同じ内容のアラートが複数件発生した場合、各応答は互いに影響しません。例えば、あるアラートで担当者ではない、対応不可で応答しても、同じパターンの別のアラートの電話はかかってきます。
電話通報の通報順序とリトライ動作に関しては 設定例と通報順序 を参照してください。
1-3. 音声案内フロー
電話通報に担当者が応答すると、設定に従って音声案内が流れます。音声案内に従ってプッシュ操作することにより、対応可否などの対応状況を登録することができます。
ステップ | デフォルト音声 | カスタマイズ |
---|---|---|
①はじめに | 「WebSAM Automatic Message Callからの通報です。」 | 「通報グループ」に設定する「音声案内」の「はじめに」でカスタマイズできます。 |
②身元確認内容 | 「[PJ名]プロジェクト[グループ名]の[要員名]様でございますか。[要員名]様である場合は1を[要員名]様ではない場合は、2をお押しください。もう一度お聞きになる場合は、9を押してください。」 | 「通報グループ」に設定する「音声案内」で、「プロジェクト名」「通報グループ名」「要員」をそれぞれ確認するか選択できます。全て無効の場合は、「担当者様でございますか?」になります。 |
③対応可否の確認 | 対応可能な場合は 1を、対応不可な場合は2を、押してください。もう一度お聞きになる場合は9を押してください。前に戻る場合は、0を押してください。 | 「通報グループ」に設定する「音声案内」の「対応可否の確認」が無効の場合はアナウンスされません。 |
④対応可否の確認 | [1か2]が選択されました。このまま終了する場合は1を、入力しなおす場合は2を、(このパターンに一時静観を設定する場合は3を)押してください。 | 「通報グループ」に設定する「音声案内」の「対応可否の確認」が無効の場合はアナウンスされません。()内は、プロジェクトで「プッシュ操作による一時静観設定」が有効の場合にアナウンスされます。 |
⑤一時静観設定 | 一時静観時間を2桁で入力してください。現在時刻から、1分から99分までを設定できます。前に戻る場合は、00をご入力ください。 | プロジェクトで「プッシュ操作による一時静観設定」が有効の場合にアナウンスされます。 |
⑥一時静観設定 | 一時静観時間をnnと入力しました。確定する場合は1を、入力しなおす場合は2、を押してください。 | プロジェクトで「プッシュ操作による一時静観設定」が有効の場合にアナウンスされます。 |
⑦一時静観設定 | xx時xx分からのxx時間を一時静観と設定しました。 | プロジェクトで「プッシュ操作による一時静観設定」が有効の場合にアナウンスされます。 |
⑧終わり | 電話を切る前の挨拶情報を指定します。 | 「通報グループ」に設定する「音声案内」の「終わり」でカスタマイズできます。 |
- 電話通報でアナウンスされる文字列は、500文字以降は省略されます。
1-4. 電話通報結果のメール通知
電話通報の結果は、通報グループに登録されている全要員のアドレス宛に、電話通報ステータス変更のタイミングで送信されます。電話通報結果メールの本文には、以下の内容が含まれます。 電話通報結果メールの形式、通知例については、電話通報結果通知を参照ください。
- エスカレーション履歴ID(エスカレーション履歴ID付与の本文を有効にした場合)
- 電話通報先 (プロジェクト、連結通報グループ、通報グループ)
- 通報グループリトライ回数
- 連結通報グループリトライ回数
- 電話通報ステータス(連携開始、正常終了、通報グループリトライオーバー、連結通報グループリトライオーバー、通報グループスキップ、連結通報グループスキップ、再開スタート、一時停止、キャンセル)
- 応答時刻(正常終了の場合)
- 応答要員(正常終了の場合)
電話通報ステータス | 説明 |
---|---|
連携開始 | 電話通報が開始された状態です。 |
正常終了 | 「対応可能」と応答し、通報処理が終了した状態です。 |
通報グループリトライオーバー | 通報グループに設定されたリトライ回数分リトライをしたが、誰も「対応可能」と応答せず、通報処理が終了した状態です。 |
連結通報グループリトライオーバー | 連結通報グループに設定されたリトライ回数分リトライをしたが、誰も「対応可能」と応答せず、通報処理が終了した状態です。 |
通報グループスキップ | 通報グループのシフトに設定されている要員に一つも有効になっている電話番号が無い場合や設定されているシフトがない場合等で、通報先が一つも無く、通報を行わず終了した状態です。 |
連結通報グループスキップ | 連結通報グループ内に含まれるすべての通報グループのシフトに設定されている要員に一つも有効になっている電話番号が無い場合や設定されているシフトがない場合等で、通報先が一つも無く、通報を行わず終了した状態です。 |
再開スタート ※連結通報グループのみ | プロジェクト管理の 電話通報 制御設定 により電話通報の一時停止を行った後に、一時停止が解除された状態です。 |
一時停止 ※連結通報グループのみ | プロジェクト管理の 電話通報 制御設定 により電話通報の一時停止が行われた状態です。 |
キャンセル ※連結通報グループのみ | プロジェクト管理の 電話通報 制御設定 により電話通報のキャンセルが行われた状態です。 |
1-5. 電話通報の応答結果
電話通報を受けた要員の電話への応答やプッシュ操作により、その後の電話通報の挙動が異なります。
要員の応答 | 応答結果 | 電話通報の挙動 |
---|---|---|
電話に出ないまま放置する | 未応答 | 通報グループの発呼タイムアウト設定を越えた時点で発呼が中止されます。 通報グループのリトライ設定により再度発呼される可能性があります。 |
電話に出ないまま留守電になる | 通話後未応答 | 通報グループの応答タイムアウト設定を越えた時点で電話が切断されます。 通報グループのリトライ設定により再度発呼される可能性があります。 |
通話中である | 通話ビジー | 通話中であるため発呼が中止されます。 通報グループのリトライ設定により再度発呼される可能性があります。 |
電話に出たがすぐに切断する | 通話後未応答 | 通報グループの応答タイムアウト設定を越えた時点で電話が切断されます。 通報グループのリトライ設定により再度発呼される可能性があります。 |
電話に出たが何も押さずに放置する | 通話後未応答 | 通報グループの応答タイムアウト設定を越えた時点で電話が切断されます。 通報グループのリトライ設定により再度発呼される可能性があります。 |
電話に出たが何も押さずに切断する | 通話後未応答 | 通報グループの応答タイムアウト設定を越えた時点で電話が切断されます。 通報グループのリトライ設定により再度発呼される可能性があります。 |
プッシュ操作で担当者でないを選択する | 担当者ではない | 通報グループのリトライ設定によらず、本アラートに対して再度発呼されることはありません。 |
- 音声案内の「対応可否の確認」が要の場合
要員の応答 | 応答結果 | 電話通報の挙動 |
---|---|---|
プッシュ操作で対応可能を選択する | 対応可能 | 電話通報が正常終了します。 本アラートについては後続の要員に対する電話通報は行われません。 |
プッシュ操作で対応不可を選択する | 対応不可 | 通報グループのリトライ設定によらず、本アラートに対して再度発呼されることはありません。 |
- 音声案内の「対応可否の確認」が不要の場合
要員の応答 | 応答結果 | 電話通報の挙動 |
---|---|---|
プッシュ操作で担当者であるを選択する | 対応可能 | 電話通報が正常終了します。 本アラートについては後続の要員に対する電話通報は行われません。 |
電話通報の応答結果はご契約の電気通信事業者によって異なる場合があります。
1-6. 電話通報の終了について
電話通報は下記のいずれかの条件を満たした場合に終了します。
- 電話通報で「対応可能」と応答した要員がいる場合(正常終了)
- 「対応可能」と応答した要員がいない状態で、通報グループまたは連結通報グループに設定したリトライ回数に達した場合(リトライオーバー)
- 電話通報を受けるすべての要員が「対応不可」または「担当者ではない」を選択した場合(リトライオーバー)
1-7. 電話音声サンプル
デフォルトの音声案内
音声サンプル
2023/6/19以前 | 2023/6/20以降 |
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再生/DL (m4a形式) | 再生/DL (m4a形式) |
「アラートメール送信日時」と「ノード表示名」を読み上げる場合
設定例
AMC組み込みマクロのアラートメール送信日時${DETECTION_DATE}とノード表示名${NODE_NAME_JP}を使用する例です。
WebSAM Automatic Message Callからの電話通報です。
システム障害が発生しました。
障害発生日時は、${DETECTION_DATE}です。
障害サーバ名は、${NODE_NAME_JP}です。
音声サンプル
2023/6/19以前 | 2023/6/20以降 |
---|---|
再生/DL (m4a形式) | 再生/DL (m4a形式) |
「アラートメール件名」と「メール本文1行目」を読み上げる場合
設定例
プロジェクトのマクロ設定でメール本文1行目のマクロを定義した${MY_1L}とAMC組み込みマクロのアラートメール件名${MAIL_SUBJECT}を使用する例です。
WebSAM Automatic Message Callからの電話通報です。
システム障害が発生しました。
障害の内容は、${MAIL_SUBJECT}。
${MY_L1}
音声サンプル
2023/6/19以前 | 2023/6/20以降 |
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再生/DL (m4a形式) | 再生/DL (m4a形式) |